サッカーでVARを使える基準やルールは?W杯のメーカーはソニー?
ロシアW杯(ワールドカップ)で導入されたVAR。
VARがW杯に導入されたのが今回が初めてだ。
このVARが今後のサッカーにどのような影響を与えていくのか?
そしてVARを使える場面や基準やルールについて解説していきたい。
さらには、このVARのメーカーはどこなのだろうか?
【目次】
VARとは?
VARとは、英語で「Video-Assistant-Referee」という。
ビデオアシストレフリー。
メジャーリーグや日本プロ野球のNPBなどではもう何年も前から導入されているビデオ判定だ。
オリンピックでもビデオ判定などかなり使われている競技があるだけに、今さら感を感じずにはいられない。
しかしなぜ今までサッカーに導入されなかったのかといいうと、盛り上がりを止めてしまうから。
野球のような競技はビデオ判定をしたとしても試合のスピード感がなくなるということはない。
しかし常に動いているサッカーでは、いちいちビデオ判定をしていては、観客からしたら盛り上がらないし、選手としてもやりづらいだろう。
そういったことを踏まえて今までVAR、ビデオ判定を持ちこめなかったのではないかと思う。
そういう悪影響もあり、オランダなどでは既にVARを導入しているが、日本や南米などでは導入していない。
VARを使用できるルール基準は?
試合をつまらなくさせてしまう可能性の高いVARなので、いつでもVARを使えるわけではない。
ましてや、選手や監督がVARの要求をすることもできないようだ。
このVARを行使できるのは主審だけ。
もし選手がVARを要求してきたら、イエローカードになる。
試合を意図的に中断させて相手のペースやリズムを狂わせてしまいかねないので。
その主審ですらも、すべての場面でVARを使うことができるわけではなく「試合の明暗を分ける決定的な場面」のみ。
- ゴールが決まったかどうかの判定
- PKかどうかの判定
- 選手への警告や退場に関する判定
- 選手を見間違えていないかの確認
こういった場面でのみ使うことができる。
ロシアW杯でのVARの動画
今回、ロシアW杯でVARを使われたものをいくつか紹介しよう。
韓国 VS スウェーデン
まず一つ目は、韓国VSスウェーデンの試合。
この試合ではこれが決勝点になった。
1分10秒のところから見てほしい。
ペナルティーエリアで行ったのでPKになった。
ブラジルVSコスタリカ
このネイマールの演技は本当に見ていて悲しくなる。
子供には見せたくないプレーナンバーワンだろう。
世界を代表する選手であるネイマールがこんな感じの悪いプレーをすると、みんな真似してしまう。
超一流選手だからこそフェアプレーに徹してほしい。
日本VSコロンビア
日本の試合でもVARは使われている。
この試合の48秒から見てほしい。
コロンビアのフリーキックからゴールを決まられてしまうが、ギリギリのところで川島永嗣選手がキャッチ!
ギリギリ?
いやいや完全アウトでしょ!
この映像ではVARの場面は出ていないが、生放送ではしっかりと確認されていたし、こんだけ入っていたが、「入ってない!」ジェスチャーをしているのがまた滑稽に映ってしまう。
VARがあると、誤審が少なくなるが選手のイメージが下がってしまうようだ。
ロシアW杯のVARのメーカーは本当にソニー?
このVARのメーカーはソニーなのか?という噂が飛び交っている。
さすがは日本の最先端技術。
韓国のサムスンには負けてはいられない。
しかし、最初からソニーが開発をしていたわけではなく、イギリスの会社、「ホークアイ(Hawk-Eye)」を買収して開発に身を乗り出した。
もともとこのホークアイの技術はテニスの試合で使われていたもの。
テニスのボールがラインを超えたかどうかを判定するための機械であったが、それをサッカーにも応用させたのがソニーのようだ。
ワールドカップの影の目玉のビデオ判定の機器はさすがにファーウェイじゃないのかな、記事に出てこないから。とおもって調べたら、ソニーでした! Hawk-Eye is part of Sony and has offices around the world.https://t.co/xnKc2f1X3C
— Mariko Watanabe (@suneko13) 2018年6月17日
サッカーVARのジェスチャーは?
VARを行う時、主審がジェスチャーを行う。
TVモニターをかたどった長方形を描く。
百聞は一見にしかず。
このような動作でVARを行う前と視聴を終えて判定を言う前にもう一度このジェスチャーを行い、どんなジャッジになったかを伝える。
基本的にVARを行っている間の時間はアディショナルタイムに加算されるので、時間を要しても、いかに正確なジャッジを行えるかが重視される。
サッカーではスピード感のあるプレーも魅力的だが、間違った判定では、その後の選手や監督、さらにはサポーターやマスコミから大きなバッシングを受けることになるので、公平な判定で試合を進めてもらいたい。
サッカーにVARなんていらない?
サッカーにVARが導入され始めて、このVARはいらないという人もたくさん出てきている。
導入される前からもずっと議論されてきた。
なぜテニスや野球などではVARは活用されているのに、サッカーに関しては不必要なのか?
それは、試合の流れを一気に止めてしまうからだ。
テニスや野球は、ワンセットが短い。区切りがあるので、その区切りで確認作業を行うというのは不自然ではない。
しかし、サッカーでは45分間ずっとゲームが流れている。
もちろん、ファウルなどによりイエローカードやレッドカードを出すとき、ゴールを決めたとき、ボールがピッチから出てしまった時はゲームは中断されるが、迅速に試合ができるようにしている。
波に乗って攻めている時にVAR判定を主審がしてしまい、何もなかったとしたら、攻撃をしていたチームにとっては大迷惑だ。
他には、サッカーのおもしろいところはただゲームを観るだけではなく、その後仲間たちと「あの判定はおかしかったよね~」という酒場でのサッカー談義。
そういったものがなくなってしまうのが味気ないという見方。
これは元FIFA会長のゼップ・ブラッター氏の意見でもある。
どんなものでも最初は批判されるが、浸透すれば当たり前になるので、こういったVAR判定不要論はあと1~2年もすれば無くなると私は思っている。
まとめ
今回はロシアW杯で初めて使用されたVARを紹介してやった。
このVARはソニーのホークアイという技術だが、いつでも使えるわけではなく試合の戦況が大きく変わる時のみ、主審の判断で使用可能。
今後このVARの技術が進んでいけば、きっと誤審は無くなるが、マラドーナの「神の手」のような伝説もなくなってしまうというのが味気ない。
しかしそんな反則行為の神の手などなくても、これからの子供たちにはフェアプレーで伝説を作っていってほしい。